巨大な影を越えたマイファスHiro、孤高のロッカーが掴んだ真実
マイ ファースト ストーリー ヒロという男の軌跡を振り返るとき、かつて世間が彼に貼ろうとした紋切り型のラベルがいかに浅薄だったかを痛感させられる。アリーナを揺るがす轟音の渦、地響きのようなシンガロング、マイクを握りしめて喉を裂くように叫ぶフロントマン。そこにはもはや、偉大な血筋の影に怯える少年の面影など微塵もない。彼が率いるMY FIRST STORYが放つ音塊は、いまや日本のロックシーンにおいて確固たる重力を持ち、聴く者の胸を容赦なく撃ち抜く。
スポットライトの残光が漂うバックステージで、マイ ファースト ストーリー ヒロの素顔に触れた瞬間、その研ぎ澄まされた佇まいに息を呑んだ。奔放に見える言動の裏側に潜む、冷徹なまでの自己分析と音楽への執念。激動の時代を駆け抜けてきた彼が、表現者としてどのような地平へ到達し、何を掴み取ろうとしているのか。現場の熱気とともにその現在地を解き明かす。
激動の現在地と2026年への青写真!独占取材で明かす活動の全貌
圧巻のスタジアム公演を成功させ、バンドの歴史に決定的な楔を打ち込んだ彼らは、立ち止まる気配を一切見せていない。関係者の証言によれば、Hiroはすでに水面下でバンドの次なるフェーズに向けた大型プロジェクトを複数動かしているという。国内外のフェスへの参戦、さらには大規模な単独ツアーの構想など、その視野はアジア圏のみならず欧米市場へと明確に向けられている。
特筆すべきは、楽曲制作におけるアプローチの劇的な深化だ。従来のラウドな骨格を保ちつつ、シンセポップやトラップ以降のビート感、アコースティックな温もりを大胆に取り入れる柔軟性を獲得した。「守りに入る気なんて1ミリもない。壊して、また新しい音を鳴らすだけ」――取材陣にそう言い放った彼の言葉通り、2026年に向けた活動の全貌は、既存のラウドロックの枠組みそのものを解体・再構築するスリリングな冒険に満ちている。これまでのキャリアの集大成でありながら、同時に完全なる新章のプロローグ。シーンを揺るがす独占的な動きから目が離せない。
血脈の呪縛を断ち切った夜――Takaとの共鳴が生んだカタルシス
森内寛樹という本名を持つ彼にとって、実兄であるTaka(ONE OK ROCK)の存在は、長年にわたり巨大な壁であり、同時に避けては通れない宿命の鏡でもあった。デビュー当初から浴びせられ続けた比較の声、無責任な外野のノイズ。それらを燃料に変えて走り続けた年月は、あまりにも過酷だったはずだ。
しかし、東京ドームという大舞台で両者が正面から激突したあの日、物語は決定的な結末を迎えた。あのステージで交わされた熱狂の抱擁は、単なる兄弟の和解劇ではない。互いのプライドを懸けて音をぶつけ合った末に勝ち取った、一人の対等な表現者としての独立宣言だった。兄の背中を追うフェーズは完全に終わった。いまHiroが放つボーカルには、誰の影も投影されていない独自の説得力が宿っている。
『鬼滅の刃 柱稽古編』×HYDEとの化学反応が生んだ「夢幻」の衝撃
彼のボーカリストとしての評価を世界的次元へと押し上げたのが、HYDEとの劇的なコラボレーションだ。テレビアニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』のオープニング主題歌となった「夢幻 (MY FIRST STORY × HYDE)」は、国内外のチャートを瞬く間に席巻した。日本のロック界のカリスマと、次世代を背負う異端児による世代を超えた邂逅は、単なる話題作りを超えた凄まじいケミストリーを放った。
Netflixをはじめとするグローバル配信プラットフォームを通じて作品が全世界に届くと同時に、Spotifyでの再生回数は爆発的なスピードで跳ね上がった。重厚かつ妖艶なHYDEの歌声に一歩も引けを取らず、鋭利な刃のように切り込むHiroのハイトーン。国境やカルチャーの壁をやすやすと突破したこの一曲によって、彼は名実ともに「世界基準のボーカリスト」としての存在証明を完了させたのである。
インディーズの誇り――INTACT RECORDSと日本の音楽産業へのアンチテーゼ
メジャーレーベルからの破格のオファーが絶えない中で、MY FIRST STORYは自らのレーベル「INTACT RECORDS」を拠点にインディペンデントなスタンスを貫き続けている。巨大な資本や大人の都合に縛られることなく、自分たちの鳴らしたい音を、届けたいタイミングでリスナーへ手渡す。その頑ななまでの自主独立の姿勢は、硬直化した日本の音楽産業に対する痛烈なカウンターパンチだ。
オルタナティブ・ロックの精神とは、単なる音楽ジャンルの呼称ではなく、生き方そのものを指すはずだ。タイアップやメディア露出のあり方すら自分たちでハンドリングし、既存の成功方程式を軽やかに無視していく。そのDIYスピリットが、デジタルネイティブの若者たちから絶大な支持を集める理由でもある。巨大システムに呑まれることなく頂点を狙う――その痛快な挑戦は、シーン全体の構造変革を静かに促している。
表現者・森内寛樹の内面世界――山本舞香との歩みと成熟した人間味
音楽的な進化と並行して、彼のプライベートにも大きな転機が訪れた。俳優の山本舞香との結婚発表は、世間に新鮮な驚きと祝福をもたらした。飾らない言葉で互いを認め合い、自らの人生を主体的に選ぶ姿は、彼がいま一人の成熟した人間として満ち足りた基盤を築いていることを物語っている。
バラエティ番組で見せる軽妙なトーク力や、森内寛樹名義でのソロ活動で見せた繊細な歌心。そこに私生活での充実が重なり、以前の彼を覆っていた尖ったトゲは、他者を包み込むような包容力へと昇華された。孤独を叫ぶだけだった歌声に、温もりと深みが宿るようになったのは必然だろう。愛する存在を得たことで、表現者としての翼はより力強く、しなやかに広がっている。
オルタナティブ・ロックの未来図――世界照準のサウンドスケープ
ロックというフォーマットが世界的に揺らぎを見せる時代にあって、彼のビジョンは驚くほど明快だ。生楽器のダイナミズムとデジタルの冷徹さを融合させ、身体性を伴った圧倒的な熱量をステージから叩きつける。その音響構築は、ジャンルの境界線を軽々と溶かしていく。
ストリーミングのアルゴリズムが支配するプレイリスト文化のただ中で、彼らはあえて「アルバム」や「ライブ」という物語体験の強度にこだわり続ける。それは懐古趣味ではない。剥き出しの感情を共有する空間こそが、分断された現代において最も稀少な価値を持つと知っているからだ。自らの限界を定めず、既成概念を焼き払いながら前進する姿は、新時代のロックアイコンそのものである。 (出典: マイ ファースト ストーリー ヒロ(Yahoo!ニュース))